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第19回文化サロン  2006年7月20日
「いわての沢〜その魅力を語る」
ゲストスピーカー  諏訪木秀夫氏(日本体育協会公認スポーツ指導者・山岳上級指導者)
プロフィール
1944(昭和19)年
札幌生まれ

1963年岩手大学工学部に入学し山岳部に所属して以来、山登りに魅せられ、岩手県内や北アルプス、ネパール、ヨーロッパアルプスなど数多くの山々に登る。

大学卒業後は岩手県内の高等学校で山岳部顧問として活躍。
沢登りの体験も豊富で2004年『いわての沢』(熊谷印刷出版部)を刊行、実践的なガイドブックとして好評を博している。
 さすが登山家、諏訪木氏は、日焼けし鍛えられた筋肉、精悍な体形の持ち主でした。
 尾根筋の登山道を離れ沢づたいに登るという山登りがあることを、登山をあまり経験したことのない私は知りませんでした。

沢登の要素

渡渉、渕や釜の通過、ゴルシュの通過、滝登り、高巻き、草つきのトラバース、藪こぎなど(尾根に出るまで背丈ほどもある藪をこぐように歩くことがある)

諏訪木さんの著書
いわての沢の魅力
スライドを通してその魅力について語ってくださいました。詳しくは諏訪木さんの著書『いわての沢』をご覧ください。
下の写真(著書より)、スリル満点の登山の様子がわかります。ツワモノぞろいなのでしょうか。
見ているだけで足が震えそうです。

風呂沢

卯根倉沢

天竺沢

枯松沢
沢登の危険
増水、鉄砲水、滝、高巻き中の滑落、滑床でのスリップ、おぼれる、低体温症などの危険が隣り合わせ。
(滝つぼに落ちた時、水が回転しなかなか脱出できないこともある)
簡単な応急処置と救命法を知っていることが基本(沢での救助はセルフレスキューが原則)
地形図を見る
地形図の見方を説明する諏訪木さん。
尾根は上から下に分かれる。
沢は下から上に分かれる。

現在地点の確認と最後の詰めが苦楽を分ける。
服装と足回り
下着、セーター、カッパ、リストバンド、渓流シューズ、わらじ、渓流スパッツ。軽アイゼン。

水に浸かり急激に冷えることがあるので下着セーターなどをしっかり用意。
わらじは滑らなくてとても良い。
ロープ(ザイル)の使用法
様々なロープ、ハーネス、カラビナ、シェリング、確保器、タイブロック、ハンマー、ハーケンなどを上手く使いながら沢を登っていくそうです。

基本的なロープの結び方を教えてくださいました。
←諏訪木さんがわざわざ持参してくださったロープを使って結び方の練習をするサロンにいらした皆さん。
なかなか上手くいかず何回もご指導いただきました。
左下の写真のように直にご指導をいただいた方もいらっしゃいました。
 登山に必要なザイル、カラビナ、確保器、お助け紐などたくさんのグッズを腰に巻いて。
 さぞかし重いかと思いましたが、実際に持ってみると意外な軽さにびっくりしました。

その他の装備
ヘッドランプ、ローソク、ブルーシート、のこ、なた、コッフェル、ネット袋など。
ブルーシートをテント代わりにする。ネット袋は重宝する。
沢での食事  現地調達の食料を。魚を釣る、山菜など。
沢を知ることは、その山を知る事であり、そのことがひいては自然保護にも役立つ(諏訪木さんの配布資料より)
登山をあまり知らない私にとっては、聞くこと見ることすべてがとても新鮮で感動的なことでした。
「日常のトレーニングは何をされていますか」という質問に「トレーニングは登山です」と答えられた諏訪木さん、山を愛し自然を愛されていることが伝わってきました。ありがとうございました。                  (写真・記 小泉)